ソウォン歩道橋鳥瞰図=冠岳区役所(c)MONEYTODAY
ソウォン歩道橋鳥瞰図=冠岳区役所(c)MONEYTODAY

【01月12日 KOREA WAVE】ソウル中央地裁は先月21日、同僚を橋から投げ落としたとして殺人未遂罪に問われた30代男性配達員の被告に無罪を言い渡した。橋の下にネットが張られていることを被告が知っており、同僚はそこに落ちて無事だったことから「殺意は認められない」と判断した。

判決によると、被告は昨年7月15日午前8時24分ごろ、ソウル市冠岳区新林洞(クァナクグ・シンリムドン)の川に架かる高さ4.7メートルのソウォン歩道橋の上で、同僚の配達員の胴体を持ち上げて投げ落とした。橋の欄干の下にはハト接近防止用のネットがあったため、同僚は橋の下には落ちなかった。

2人は一晩中、酒を飲んだ後けんかになり、被告が「殺してやる」と言って同僚を持ち上げたという。これらの状況から、検察は「殺害しようとしたが、網に引っかかったせいで未遂に終わった」と主張。これに対し、被告は逮捕当時、「ネットがあることを知っていたので、同僚が死ぬとは思わなかった」と供述していた。

地裁は「被告は地元に住んでおり、被害者である同僚も配達中にネットを見たことがあると話していることなどから、被告の供述には信ぴょう性がある」と判断した。

現場の防犯カメラ映像についても、地裁は「被告が被害者をネットのない河川や河川沿いに投げ落とそうとしたようには見えない」と指摘。その後も同僚が橋に上がってこないよう妨害はしたものの、ネットから落とそうとはしなかったことから「殺害の意図を持った者の行動とは見難い」と述べた。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News