【1月11日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するハース(Haas F1 Team)は10日、チーム代表のギュンター・シュタイナー(Guenther Steiner)氏が退任し、その後任に小松礼雄(Ayao Komatsu)氏が就くと発表した。

 2016年のハースF1参入からチームの指揮を執っていた58歳のシュタイナー氏は、X(旧ツイッター)に「今後もチームの一員でいられないのは残念で悲しいが、チームのこれからの幸運を祈っている。成功に値するチームがあるとすれば、それは彼らである。私はいつでもハースを応援していく」とつづった。

 F1参戦以来、ハースは一度も表彰台を獲得できておらず、2018年のオーストリアGP(Austrian Grand Prix 2018)でのロマン・グロージャン(Romain Grosjean)の4位が最高成績となっている。昨季はニコ・ヒュルケンベルグ(Nico Hulkenberg)とケビン・マグヌッセン(Kevin Magnussen)のコンビで12ポイントに終わり、コンストラクターズ争いでは最下位に沈んだ。

 オーナーのジーン・ハース(Gene Haas)氏は、技術ディレクターを務めていた47歳の小松氏をチーム代表に任命することについて、「われわれは基本として、エンジニアリングをマネジメントの中心に据えている」とし、「私は礼雄と協力し、自分たちの可能性を最大限に高めることを楽しみにしている。これはF1でしっかりと競いたいという私の願望を反映するものだ」と述べている。

 小松氏もチーフレースエンジニアとして2016年のチーム立ち上げからハースに在籍しており、それまでにBARやルノー(Renault)でエンジニアを務めるなど、モータースポーツ界で20年以上の経験を積んでいる。

 チーム全体の戦略やサーキット上でのパフォーマンスに関する責任を引き継ぎ、チームの可能性を最大限に引き出すという任務を負う小松氏は、「2016年にデビューしたチームとともに、F1での成功を目指して情熱を注いできた。サーキットでのパフォーマンスを向上させる体制を確実に構築できるよう、プログラムと組織内のさまざまな競技業務の指揮を執ることを楽しみにしている」と述べた。

 F1の2024年シーズンは2月のバーレーンでのテストで幕を開け、3月2日に開幕戦のバーレーンGP(Bahrain Grand Prix 2024)決勝が行われる。(c)AFP