【1月4日 AFP】仏ニース(Nice)の裁判所は3日、サッカー同国リーグ1のニース(OGC Nice)に所属するアルジェリア代表DFユセフ・アタル(Youcef Atal、27)に対し、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で起きている紛争に関連するSNSへの投稿で宗教的な憎悪をあおった罪で、執行猶予付きの禁錮8月と罰金4万5000ユーロ(約707万円)の有罪判決を言い渡した。

 アタルは昨年10月、パレスチナ人の説教師が「ユダヤ人に暗黒の日を」と神に求める動画を、320万人のフォロワーがいる自身のインスタグラムで共有した。翌日には投稿を削除し、謝罪。裁判では「平和のメッセージ」を送る意図があったものの、問題の動画を全部見ずに共有してしまったと釈明したが、主張は認められなかった。

 アタルの弁護人は「予想していた」判決だとコメントし、控訴する可能性があるとしている。

 フランスプロサッカーリーグ連盟(LFP)がアタルに科した7試合の出場停止処分はすでに完了しているが、所属先のニースは「追って通知があるまで」同選手を活動停止にするとしている。しかし、アタルは今回の問題を起こした後もアルジェリア代表では3試合に出場しており、開幕が迫るアフリカネーションズカップ(Africa Cup of Nations 2023)のメンバーにも選出されるなど、母国では支持を受けている。(c)AFP