【12月27日 東方新報】中国有人宇宙プロジェクト弁公室によると、有人宇宙船「神舟17号(Shenzhou-17)」の乗組員は21日、初の宇宙遊泳を行い、「天宮(Tiangong)宇宙ステーション」の船外で多くの作業を遂行した。

 同室はニュースリリースで、ミッション・コマンダーの湯洪波(Tang Hongbo)上級大佐とクルーの唐勝傑(Tang Shengjie)中佐は、巨大な軌道ステーションの船外で7時間半の作業を終え、午後9時35分に「問天科学実験モジュール(Wentian Science Module)」に帰還したと発表した。なお、もう1人のクルー・江新林(Jiang Xinlin)中佐は「天宮」に残り、サポートを行った。

 これは中国人宇宙飛行士の14回目の宇宙遊泳となった。

 ニュースリリースによると、この作業中、湯コマンダーと唐飛行士は、「天河(Tianhe)コアモジュール」の太陽翼の実験的修理作業など、あらかじめ設定されたタスクを全て完了した。

 唐コマンダーは今回が2回目の宇宙遊泳であり、また「天宮」に帰還した最初の人物でもある。

 現在34歳の唐飛行士は、宇宙遊泳経験を持つ中国で最年少の宇宙飛行士となった。

 リリースは、神舟17号のクルーには今後数か月の間に多くの科学技術に関わる任務があり、今後軌道上に滞在する間に、数回の宇宙遊泳が実施される予定であると付け加えた。

 地球上空約400キロを周回する「天宮宇宙ステーション」は現在、コアモジュールの「天河」と「問天」、「夢天(Mengtian)」という二つの科学実験モジュールで構成され、「神舟17号クルー船」と「天舟6号貨物船」の二つの訪問船と接続されている。(c)東方新報/AFPBB News