【12月24日 AFP】23日に行われたサッカーイングランド・プレミアリーグのフラム(Fulham)対バーンリーFC(Burnley FC)戦で、レベッカ・ウェルシュ(Rebecca Welch)氏(40)が女性ではプレミア史上初めて、主審として試合を裁いた。バーンリーのヴィンセント・コンパニー(Vincent Kompany)監督も、「画期的な出来事」だと称賛した。

 ウェルシュ氏は、国民保健サービス(NHS)で働いていた2010年からサッカー審判としての仕事を始めると、そこから等級を上げて2021年、4部のハロゲート・タウン(Harrogate Town)対ポート・ベイル(Port Vale)戦で、女性としてはイングリッシュ・フットボールリーグ(EFL)史上初めて主審に任命された。

 その後はチャンピオンシップ(2部)やFAカップ(FA Cup)の3回戦でも初の女性主審となり、11月のフラム対マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)戦で女性として初めてプレミアの第4審を務めた。女子サッカーでも、今夏のW杯(FIFA Women's World Cup 2023)など知名度の高い試合を何度か担当している。

 この日は開始前の審判紹介で客席から喝采を浴びると、判定に対する選手の反応にも動揺せず、できる限り積極的にアドバンテージを取り、最後まで落ち着きと権威を保って堅実なプレミアデビューを果たした。

 バーンリーのコンパニー監督はウェルシュ主審について、「彼女を祝福したい。大きな瞬間だ」と称賛。「画期的な出来事だし、今後も続くことを願う」と話し、「一番いいのは実力に基づいて評価されるようになること。それでもどんな物事にも初があり、今回がそうなのだから、ねぎらいたいし、自分もその瞬間に関わることができてうれしい」と述べた。

 試合はウィルソン・オドベール(Wilson Odobert)とサンデル・ベルゲ(Sander Berge)のミドルシュートでアウェーのバーンリーが2-0の勝利を収めた。(c)AFP