【12月23日 AFP】元ラグビーウェールズ代表のLOアラン・ウィン・ジョーンズ(Alun Wyn Jones)氏(38)が、現役を引退する間際に心臓疾患の診断を受けていたことを明かし、選手たちの検査を強化するよう呼び掛けた。

 現役時代にウェールズ代表とブリティッシュ&アイリッシュライオンズ(British and Irish Lions、英国とアイルランドの選抜チーム)を合わせて世界最多の170キャップを誇ったジョーンズ氏は、英紙デーリー・テレグラフに対し、フランス・トップ14のRCトゥーロン(RC Toulon)時代に心房細動と診断されたと述べた。この疾患は、心拍数が不規則になり、しばしば異常に速くなることがある。

 ジョーンズ氏によると「W杯フランス大会(Rugby World Cup 2023)期間をカバーするための短期契約としてトゥーロンに加入したとき、心電図を含めたフルメディカルチェックを受けて見つかった」という。また、「心臓医がすぐに見つけてくれた。心拍は6本脚の馬が疾走しているように速かった。もう、大混乱だった」と明かした。

 9月から10月にかけて開催されたW杯に向けてウェールズ代表の予備メンバーとして招集されていたものの、5月に代表引退を表明したジョーンズ氏。検査の促進が重要だと述べ、「ラグビーでは現在、福祉について多くのことが語られているが、全てをカバーしているのだろうか?」と疑問を投げ掛けた。

「十分に対応してもらえていると言えるだろうか? この競技は間違いなく、選手を頻繁に検査すべき段階に来ている。試合への要求が高まっている現在はなおさらだ」

「私の場合はうまく見つかって本当に幸運だったし、トゥーロンには契約してくれて一生感謝することだろう。彼らのオファーがなかったら、心臓の状態を知ることは決してなかったかもしれない」

 ジョーンズ氏はキャリアを終えた直後の先月、治療のための手術を受けた。(c)AFP