【12月23日 AFP】サッカーイングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)を率いるユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督は22日、新たな欧州スーパーリーグ構想への関与を拒否している同クラブの方針を「100パーセント」支持すると話す一方で、サッカーの統括団体が「揺さぶり」を掛けられたのは良いことだとの考えを示した。

 2021年に浮上した欧州スーパーリーグ構想は、リバプールなどプレミア6クラブを含む計12クラブが加盟にサインしていたが、欧州サッカー連盟(UEFA)と国際サッカー連盟(FIFA)による制裁措置で、プロジェクトは即座に行き詰まった。

 そうした中で、欧州司法裁判所(European Court of Justice)は21日、スーパーリーグ発足を阻止するためにUEFAとFIFAが用いた措置について、「支配的地位」の乱用に当たるもので欧州連合(EU)の法律に反するとの判決を下した。

 同リーグのプロジェクトを推進する企業は、この裁定を後押しに、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)に対抗、あるいは代替となる64クラブが参加する新たなリーグ構想を発表した。

 しかしながらリバプールはこの日、スーパーリーグへの関与は「中止」されたと繰り返し強調。クロップ監督はリーグ首位のアーセナル(Arsenal)戦を控えた会見で、「その発表に100パーセント同意する」と述べた。

 その一方で「しかし、FIFAやUEFAなどの統括団体が自分たちの思い通りにはできないということを、ようやく少し理解できたのは喜ばしい」とコメント。さらに「将来的にはあらゆる物事を話し合う必要がある。われわれが彼らのやること、すなわち大会数や試合数が増やされるのにただ従い、そうした状況や起きていることへの発言権を持たないなら、彼らが少しばかり揺さぶられるのは良いことだ」と続けた。(c)AFP