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【12月22日 KOREA WAVE】紅海でイエメンの親イラン武装組織「フーシ派」による民間船舶攻撃が相次いでいることを受け、米政府が韓国をはじめとする主要友好国・同盟国に航路保護支援を要請したことが確認された。

米国側の要請を受け、韓国政府もその支援策を検討し、関心が集まっている。一部では韓国軍のソマリア海域護送戦隊「青海(チョンヘ)部隊」が関与する可能性もあるとの見方も出ている。

AFPやロイター通信などによると、オースティン米国防長官主宰で19日、「紅海航路保護」テレビ会議が開かれ、韓国のホ・テグン(許泰根)国防政策室長をはじめ、43カ国の国防当局者や欧州連合(EU)、北大西洋条約機構(NATO)の関係者らが出席した。席上、オースティン長官は「フーシ派の無謀な攻撃は深刻な国際的問題であり、国際社会の断固たる対応を必要とする」と各国に支援を要請した。

韓国国防省は20日、「紅海一帯でのフーシ派の攻撃により『航行の自由』が脅かされ、その深刻さを憂慮している。韓国政府はこの地域で韓国船舶の安全な通航のため、あらゆる努力をしている」という立場を示した。

これに先立ち、米国は「紅海の安全回復」を目標に「繁栄の守護者」作戦という多国籍安全保障構想を提示し、米英仏のほか、イタリア、オランダ、ノルウェー、スペイン、カナダ、バーレーン、セーシェルの10カ国が参加。韓国軍も今後、同作戦を直・間接的に支援する役割を果たすとみられる。

◇慎重論も

「繁栄の守護者」作戦は、既存の枠組みである「連合海上部隊(CMF)」の傘下となり、紅海に重点を置く「タスクフォース153」(CTF153)を拡大運営する形になると予想される。CTF153は紅海とアデン湾一帯のテロ・海賊行為などに対応するのが主な任務だ。

韓国軍では現在、「青海部隊」がCMF傘下のCTF151に参加している。青海部隊第41陣「楊萬春(ヤンマンチュン)艦」(DDH-I)は、2000年に実戦配備された広開土大王級海軍駆逐艦だ。

ただ、フーシ派を支援するイランとの関係や、他の中東諸国とのエネルギー・防衛協力などに及ぼす影響を考慮する時、「青海部隊が紅海に介入することには慎重になるべきだ」という指摘も出ている。韓国政府も「紅海航路保護」のための軍事的支援だけでなく、他の外交・経済的支援策も検討中だという。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News