【12月21日 AFP】イランで20日、18歳未満で結婚させられた夫を殺害し、約10年前に死刑が確定した女性死刑囚が絞首刑に処された。人権団体が明らかにした。同死刑囚の恩赦を求める国際的なキャンペーンが展開されていた。

 ノルウェーに拠点を置く人権団体イラン・ヒューマン・ライツ(IHR)によると、首都テヘラン近郊カラジ(Karaj)にある刑務所で同日早朝、サミラ・サブジアン(Samira Sabzian)死刑囚の刑が執行された。

 ノルウェーの人権団体ヘンガウ(Hengaw)も、サブジアン死刑囚の刑執行を確認した。同死刑囚は、西部ロレスターン(Lorestan)州ホラマバード(Khorramabad)出身で、現在の年齢は20代後半~30代前半と推定される。

 IHRによると、サブジアン死刑囚は15歳で結婚。19歳の時に夫を殺害した容疑で逮捕され、その後死刑判決を受けた。親族によれば、夫から家庭内暴力を受けていた。

 同死刑囚には2人の子どもがいたが、逮捕されてからは今月に刑務所で最後の別れをするまで面会できていなかったという。

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は、子どもの頃に強制的に結婚させられた女性に対する「冷然とした処刑」の報に「震撼(しんかん)」したと表明。

 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)も、15歳の時に強制的に結婚させられたサブジアン死刑囚の処刑は「驚きだ」とし、「イランに対し、死刑廃止を視野に入れた全死刑執行のモラトリアム(一時停止)を再度要請する」と述べた。

 イランの国内ではこれまでのところ、この処刑について報道されていない。

 IHRのマフムード・アミリモガッダム(Mahmood Amiry-Moghaddam)代表は「サミラさん(サブジアン死刑囚)は長年にわたる性差別、児童婚、家庭内暴力の犠牲者だ。きょう、無能で腐敗した(イランの)政権の殺人機械の犠牲となった」と語った。

 アムネスティ・インターナショナルによると、イランでは11月だけで少なくとも115人の死刑が執行された。(c)AFP/Stuart WIilliams