【12月19日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は18日、ウクライナ侵攻への男性の動員で深刻化している労働力不足を補うため、伝統的に男性が担ってきた分野で女性の起用を拡大するよう呼び掛け、女子は労働力の「予備役」との考えを示した。

 少子化が続いているロシアでは、ウクライナ紛争によって数十万人が動員され、高学歴者の多くが国外に脱出するなど、労働力不足に拍車が掛かっている。

 プーチン氏は、「女子はロシアにとって巨大な予備役だ。まだ活躍していない分野で、女子は潜在能力を最大限に活用する必要がある」と主張。

 空軍への入隊を目指して勉強している女性たちについては、「わが国の航空学校では女子が既に戦闘機を操縦している。これまでずっと男性だけの職業と思われてきたが、国防相の報告によると、見事に乗りこなしているそうだ」と称賛し、「今日、あらゆる境界線が取り払われつつある」と述べた。

 その一方で、長年にわたって伝統的な価値観を擁護してきたプーチン氏は、「健康状態や(男性との)肉体構造(の違い)、おそらく家族に関する制限もある」とし、「長期出張する場合、誰が子どもの面倒を見るのか」といった問題にも言及した。

 その上で、こうした問題は「解決できる」と主張し、女性の仕事についての制限を撤廃すべきだと述べた。(c)AFP