【12月15日 AFP】仏パリの裁判所は14日、俳優のイザベル・アジャーニ(Isabelle Adjani)被告に対し、脱税の罪で執行猶予付き禁錮2年と、25万ユーロ(約3900万円)の罰金刑を言い渡した。

 アジャーニ被告はフランス版アカデミー賞(Academy Awards)である映画賞「セザール賞(Cesar Awards)」を5回受賞している。

 裁判官は、アジャーニ被告が2016年と17年にポルトガルに居住していると虚偽の申告をしたと認定した。

 また贈与された200万ユーロ(約3億1000万円)を借り入れとして虚偽申告し、米国の隠し口座を通じて12万ユーロ(約1860万円)を送金したという。

 裁判では、所得税23万6000ユーロ(約3660万円)と、不動産売買関連の税120万ユーロ(約1億8600万円)を脱税した、アジャーニ被告の「犯罪の深刻さ」が強調された。

 裁判長は「これらの事実は、税務当局の目から物事を隠蔽(いんぺい)しようとするアジャーニ被告の意思を示しており、税制における市民の平等性を著しく損ねている」と非難した。

「(被告は)紛れもない天才女優だが、それでもなお納税義務はある」と続けた。

 判決を受け、アジャーニ被告の弁護人らは、直ちに控訴するよう提案すると述べた。(c)AFP