【12月15日 AFP】イスラエルのツィピ・ホトベリ(Tzipi Hotovely)駐英大使は14日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)の掃討作戦終了後も、イスラエルとパレスチナ国家が共存する「2国家解決」を受け入れるつもりはないと述べた。

 ホトベリ氏は英スカイニューズに対し、英政府と国連(UN)が長年にわたりオスロ合意(パレスチナ暫定自治宣言)に基づき、パレスチナ国家を樹立すべきだとの立場を取っているのはあり得ないとし、「答えは絶対にノーだ」と述べた。

 1993年にイスラエルとパレスチナ解放機構(PLO)の間で調印されたオスロ合意は、イスラエルとパレスチナ国家の「平和的共存」を目標としていた。

 だが、ホトベリ氏は「オスロ合意が失敗したのは、パレスチナ人が隣国にイスラエルを持つことを望まなかったからだ。このことを今のイスラエルは理解している。世界も知るべきだ」「パレスチナ人はヨルダン川から地中海まで(英委任統治領パレスチナ全域)の1国家を望んでいる」と述べた。

「あなた方はなぜ全く機能せず、パレスチナ側にこうした過激な人々を生み出した案(2国家解決)に固執するのか」と続けた。

 さらに、パレスチナ自治政府はいまだ、ハマスによるイスラエルへの攻撃を非難していないと指摘。「戦闘開始から2か月が経っているというのに。非常に重大な問題だ」と述べた。

 ホトベリ氏の発言に対し、英国のリシ・スナク(Rishi Sunak)首相は同意できないと反発。「2国家解決こそが正しい解決策だというわれわれの長年の立場に変わりはない」と記者団に語った。(c)AFP