【12月14日 AFP】スピードスケート・ショートトラック男子の五輪金メダリスト林孝埈(Lin Xiaojun、旧表記<Lim Hyo-jun>、イム・ヒョジュン)が、レース中に中国代表のチームメートと接触転倒したことでネット上で誹謗(ひぼう)中傷を受けたことに、「怒りを覚え」「深く傷つけられて」いると語った。

 韓国代表として出場した2018年平昌冬季五輪の1500メートルで金メダルを獲得するなど、複数の世界大会で優勝を飾っている林は、9日に中国・北京で行われたW杯男子500メートル決勝で首位争いをする中、劉少昂(Liu Shaoang)とぶつかったことで、ネット上でのバッシングを受けたという。

 韓国から中国に国籍を変更した林は、中国系SNSの微博(ウェイボー)に「この数日、一部のソーシャルメディアアカウントが、まったくもって友好的ではない、あるいは悪意あるコメントを頻繁に投稿しているのを目にした」と記した。

「これらのコメントはチームメートやコーチ、その他のスタッフを傷つけるだけでなく、私も深く傷つけられており、トレーニングや生活にも深刻な影響を及ぼしている」とした林は、「こういった侮辱に私は怒りを覚え、悲しんでいる」と続けた。バッシングの投稿は13日時点で削除されている。

 不満を持つ中国のスポーツファンからネット上で標的にされた選手は、林が初めてではない。先月にはバスケットボールの姚明(Yao Ming、ヤオ・ミン)氏が、不本意な成績が続いている同国男子代表チームに対する、ネット上での誹謗中傷は度が過ぎていると批判していた。

 姚氏は「技術や戦術に関する批判は歓迎するが、バスケットボールの枠を超えたものもあり、それには同意できない」と苦言を呈していた。(c)AFP