【12月17日 AFP】イスラエルとイスラム組織ハマス(Hamas)の紛争開始から2か月以上が経過する中、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の女性や少女たちは、生理用品が入手できずに紙おむつや端切れでの代用を余儀なくされ、感染症のリスクに直面している。

 ガザでは住民240万人の約80%が退避を迫られ、全域で食料、水、生理用品が極度に不足している。

 ガザ北部ジャバリヤ(Jabalia)の難民キャンプから南部ラファ(Rafah)まで、3人の子どもを連れて避難を強いられたハラ・アタヤさん(25)は、「自分の子どもの服や、手に入った布を切って生理用ナプキン代わりに使っている」と話した。

「シャワーを浴びるのは2週間に1回くらいだ」という。

 国連(UN)が運営する学校では、数百人がトイレとシャワーを共用している。ハエが飛び交うトイレには、吐き気を催すほどの悪臭が漂っている。

 エジプトと境界を接するラファの通りは、屋外トイレと化している。町にはごみがあふれ返り、住民はガザから出ることができないため、一帯は広大な難民キャンプのようだ。

「まるで石器時代。安全も、食べ物も、水もなく、不衛生そのもの。恥ずかしく、屈辱的だ」と、ガザ市から避難してきたサマル・シャルフーブさん(18)は言う。

 シャルフーブさんは生理になると、ぼろ切れをナプキンとして代用しているが、「皮膚がすれて感染症を引き起こす」と話した。

 緊急医療援助団体「国境なき医師団(MSF)」の職員は、生理期間をコントロールしようとする女性が増え、避妊薬の需要が従来の4倍になっていると説明した。