【12月12日 AFP】フランス領ポリネシアのタヒチ(Tahiti)島チョープー(Teahupoo)で行われる2024年パリ五輪のサーフィン競技について、ポリネシアのモエタイ・ブロテルソン(Moetai Brotherson)行政長官が、予定通り同地で実施すると明言した。

 チョープーでのサーフィン競技実施をめぐっては、新たに建設する必要がある審判用のアルミ製タワーが、サンゴ礁を破壊する可能性があるとして、環境団体と主催者、地元当局の間で問題になっていた。

 だが、ブロテルソン氏は10日にAFPに対し、環境団体側との会合でチョープーでの競技実施を可能とする「解決策」が見つかったと明かし、騒動の終結を宣言した。

 チョープーのサーフィン会場では今月、タワーの建設に使う予定の作業台船でテストが行われたが、その際にも一部のサンゴ礁が破壊され、同地での開催是非について議論が高まりを見せていた。14メートルにもなるタワーの建設には、21万筆を超える反対の署名が集まっていた。

 ブロテルソン氏によれば、タワーは来年5月13日までの完成を予定しており、五輪前のテストとして行われるワールドサーフリーグ(WSL)の大会に間に合わせる見通しだという。

 また、会合では段階的な建設計画を提示し、「市長やサーフィン連盟、一つを除く団体からも満場一致の支持」を得られたと説明した。

 パリ五輪大会組織委員会のトニー・エスタンゲ(Tony Estanguet)会長は、チョープーの会場が支持を得られたことを歓迎すると話し、今月中にも工事が始まる見込みだとした。(c)AFP