【12月8日 東方新報】世界最深・最大の超深度地下施設である錦屏地下実験室が四川省(Sichuan)で正式に操業を開始し、中国が超深度地下研究の領域に参入した。

 物理学の重大な基礎・最新研究を行うために設計されたこの研究所は、四川省涼山イ族自治州(Liangshan Yi Autonomous Prefecture)の錦屏山(Jinping Mountain)の地下2400メートルに位置する。

 世界の他の地下研究所とは対照的に、錦屏の施設は最も深い岩盤の下に位置し、空間放射線量が最も低く、またバックグラウンド放射線レベルが極めて低い。そして利用可能なスペースが最も広い。

 さらに交通の便が良く、豊富な電力と水の供給、インフラが整備されているなど、いくつかの利点がある。

 科学者たちは、この研究所が干渉のない環境を提供し、暗黒物質(ダークマター)として知られるとらえどころのない物質を調査することを可能にすると信じている。

 錦屏地下実験室第一期プロジェクトは2010年12月に完成した。2014年には、利用可能な地下実験スペースが当初の4000立方メートルから33万立方メートルに拡張された。(c)東方新報/AFPBB News