1972年の創設以来、世界27か国400人以上に授与されてきた女性リーダーをたたえるヴ―ヴ・クリコ ボールド ウーマン アワード(Veuve Clicquot Bold Woman Award)。約4年ぶりのリアルイベントを開催した2023年、日本からはボールド ウーマン アワードに株式会社シロ 代表取締役会長兼ファウンダー/ブランドプロデューサーの今井浩恵氏、ボールド フューチャー アワードにSHE株式会社 代表取締役CEO/CCO​の福田恵里氏が選ばれた。

東京都内で開催されたヴ―ヴ・クリコ ボールド ウーマン アワード 2023の授賞式。(c)ヴーヴ・クリコ

ヴーヴ・クリコのブランドビデオが映し出された会場では、主催者を代表してMHDモエヘネシーディアジオ株式会社のプレジデントのブルノ・イヴォン氏とヴーヴ・クリコ プレジデントのジャン=マルク・ギャロ氏が開催のあいさつを行った。審査員ならびに最終候補者が紹介された後、各受賞者が発表された。

真のロールモデルとしてその優れた取り組みにより、次世代にインスピレーションを与える女性リーダーに贈られるボールド ウーマン アワード(Bold Woman Award)は、株式会社シロ 代表取締役会長兼ファウンダー/ブランドプロデューサーの今井浩恵氏が受賞。今井氏は、環境に配慮した施策で、持続可能な未来へ貢献するコスメティックブランドをプロデュースし、製品の企画や開発を行っている。

新規性を持った取り組みにより、これからの活躍が期待される次世代の女性リーダーに贈られるボールド フューチャー アワード(Bold Future Award)は、SHE株式会社 代表取締役CEO/CCOの福田恵里氏が受賞。福田氏は、女性の「学ぶ」と「働く」が循環するキャリアプラットフォームを展開し、女性がライフステージを問わず「自分らしい人生」をかなえる社会を目指している。

今井氏と福田氏は壇上で、それぞれトロフィーを受け取り、受賞の喜びと今後の抱負を語った。
また、女性の活躍を支援する男性リーダーをたたえるボールド チャンピオン アワード(Bold Champion Award)には、株式会社LIFULL 代表取締役 社長執行役員の井上高志氏が選ばれた。

マダム・クリコのDNA
(c)ヴーヴ・クリコ

太陽のような輝きをはなつイエローカラーのラベルで知られ、英国のエリザベスII世からご用達に指名されるなど世界的なシャンパーニュブランドとして知られるヴーヴ・クリコは、2世紀以上の間、楽観主義と大胆さ、そして決して諦めずに挑戦し続ける強さの象徴であり続けてきた。

ヴーヴ・クリコは、創業期の経営者で「ラ・グランダム(偉大なる女性)」と呼ばれたマダム・クリコのDNAを今に伝えようと、ビジネスウーマンの活動を支援し続けており、創業200周年にあたる1972年、大胆な起業家精神と独自の創造性、多様性を持った女性リーダーをたたえる「ヴーヴ・クリコ ビジネスウーマン アワード(現ボールド ウーマン アワード)」を創設。世界各国の女性リーダーに光を当ててきた。

今年の授賞式は、先月オープンしたばかりの麻布台ヒルズで行われた。マダム・クリコにオマージュを捧げる女性達を含むラ・グランダムや多くの参加者でにぎわった会場では、ウエルカムドリンクとしてヴーヴ・クリコ イエローラベルブリュットが振る舞われた。

アワードの審査員は、株式会社メディヴァ代表取締役社長の大石佳能子氏ら7名。起業家としての大胆さを持っていること、伝統を刷新して成功を収めていること、ビジネスに対して倫理的にアプローチしていることの3つの観点を軸に審査を行った。

ボールド ウーマン アワード

今年のボールド ウーマン アワードの最終候補には今井氏の他、株式会社ビジョンケア代表取締役社長の髙橋政代氏と株式会社クラシコム取締役副社長の佐藤友子氏が選ばれた。この賞は、5年以上の経歴を持つ女性リーダーが対象だ。

ボールド ウーマン アワードを受賞したシロ代表取締役会長兼ファウンダー/ブランドプロデューサーの今井浩恵氏。(c)ヴーヴ・クリコ

受賞した今井氏は1995年、株式会社ローレルに入社。26歳で社長に就任し、化粧品雑貨のOEM事業を手掛けて事業を拡大した。2009年には、「自分たちが毎日使いたいもの」をつくることにこだわり、自社ブランド「LAUREL」を設立。その後、ブランド名を「shiro」にリニューアルした。設立10周年を機に、社名を株式会社シロに、ブランド名を「SHIRO」に変更。2016年、ロンドンに海外1号店を出し、現在では国内外31店舗を展開している。本来廃棄されてしまう規格外の自然素材や製造工程で生まれる副産物を製品に使用。2023年4月には、創業の地である北海道砂川市に、ショップ、カフェ、キッズスペースとラウンジなどを併設した、人と環境に配慮した循環型施設「みんなの工場」をオープンした。また、北海道長沼町で一棟貸しの宿泊施設「MAISON SHIRO」に着工。2024年春頃の開業を目指している。

ボールド フューチャー アワード&ボールド チャンピオン アワード

ボールド フューチャー アワードのファイナリストには福田氏に加えて株式会社Ciamo代表取締役の古賀碧氏と特定非営利活動法人Waffle理事長の田中沙弥果氏が選ばれた。この賞は、経歴が5年未満の女性リーダーに贈られる。

ボールド フューチャー アワードを受賞したSHE代表取締役/CEO/CCOの福田恵里氏。(c)ヴーヴ・クリコ

受賞した福田氏は、大学在学中にデザインを学ぶ環境面で非常に苦労した経験から、SHElikes(シーライクス)の原点となる女性向けWebデザインスクールを立ち上げ、300名以上の受講者を獲得。大学卒業後はリクルートに就職し、二足のわらじでスクール運営を継続した。2017年、ミレニアル女性のキャリア支援を行うSHE株式会社を設立。2020年、代表取締役/CEOに就任するとともに、産休・育休に入ることを宣言。女性が「自分らしい働き方を手にするためのキャリア開発」という価値を提供し、幅広いキャリアスキルの向上につながるスクールやコミュニティー事業を運営する。主要事業である「SHElikes」の受講者数は累計で7万人以上。キャリアにおけるジェンダーギャップをゼロにすることを目標に、女性の人生に訪れるさまざまなライフステージに寄り添い 「自分らしい人生」をかなえる企業を目指している。

 

ボールド チャンピオン アワードを受賞した株式会社LIFULL 代表取締役 社長執行役員の井上高志氏。(c)ヴーヴ・クリコ

また、ボールド チャンピオン アワードを受賞した井上氏が代表を務めるLIFULLは、シングルマザーを含めた”住宅弱者”の住まい探しを支援する「LIFULL HOME‘S FRIENDLY DOOR」や、社内の新規事業制度で女性が立案した企画であり子育てをしている女性の就労支援に取り組む「LIFULL FaM」の事業による支援の他、自社メディアでの積極的な情報発信や社内人事制度含めて、時代に合わせて変化し続ける女性のキャリアを支え続けている。

東京都内で開催されたヴ―ヴ・クリコ ボールド ウーマン アワード 2023の授賞式。(c)ヴーヴ・クリコ

国際調査「女性起業家バロメーター」

また、授賞式では今年10月に発表された、女性起業家の現状に関する国際調査「女性起業家バロメーター2023(The Bold by Veuve Clicquot International Barometer 2023)」の紹介があった。ヴーヴ・クリコが行った調査は、日本を含む全世界25か国、約49,000人を対象にした大規模なものだ。

今年の審査員でもあるMPower Partners ゼネラル・パートナーの村上由美子氏が、調査の概要や注目すべき結果を報告した。

3回目となる最新の調査では、世界各国の女性起業家や起業を目指す女性が「根強い障壁」に直面しながらも、際立ったダイナミズムや力強い意志を持っていることがわかった。

今回の日本における調査で、「起業家である」と答えた人は、男女ともに9パーセントで、男女差が無い唯一の国だった。20か国が男性多数、残りの4か国では女性が多数を占める中、日本は「起業家のジェンダーギャップがない国」という顕著な特徴が見られた。

データ提供:ヴーヴ・クリコ

起業家になりたいと回答した女性は14パーセントで、調査国中、一番低い割合となった。年代別では、20代と30代が56パーセントを占めた。他方、起業家志望の男性は19パーセントで、年代別では、女性の傾向とは異なり、40代と50代の合計が20代と30代の合計を上回った。女性の起業家志望割合は、2021年に行われた前回調査の22パーセントから低下したが、男性に比べて若い女性が起業を目指している傾向が見られた。

起業を目指す理由について、起業家志望の女性回答者のうち、46パーセントが「価値観や信念を発展させることで、自分の人生に意味を与える」と答え、「より多くの収入を得る方法」と回答した9パーセントを大きく上回った。

また、女性起業家の87パーセントが、起業の成功にはお手本となるロールモデルを持つことが重要だと答えており、「女性は、ロールモデルとなる女性起業家のパワーとインスピレーションを信じている」と、バロメーターの報告書は分析している。

今回の調査では、起業のために男性のような行動を取るべきと考える日本人は限定的だという結果も出た。23パーセントの女性、15パーセントの男性が「ビジネスで成功したければ、女性起業家はもっと男性のように振る舞わなければならない」と回答したが、この割合は男女とも、調査した国の中では最も低い数字だ。報告書では、この結果を「多くの国で見られた結果とは逆の明るい点」と評価している。

データ提供:ヴーヴ・クリコ
 
日本での調査結果を踏まえて、バロメーターの報告書は、「女性が仕事上の不安を乗り越え、起業の夢を再スタートさせるには、継続的な支援が必要だ」と提言している。

世界の女性起業家をつなぐオープン・データベース

アワードや国際調査に加えて、ヴーヴ・クリコが取り組んでいるのが、世界各国の女性起業家のデータを集めた「ボールド・オープン・データベース」の運用だ。女性起業家のプロフィールやビジネスの詳細などの情報に関する世界初のオープン・データベース。女性起業家同士の情報交換や調査、報道などに幅広く活用できるシステムとしてすでに2,000人以上の世界の女性起業家がデータベースに登録している。このデータベースは、ヴーヴ・クリコが進める世界の女性起業家たちをつなぎ、支援するプラットフォームとなっている。

アワードの会場でも、オープン・データベースを紹介するビデオが上映された。ヴーヴ・クリコでは、日本の女性起業家やメンターを求めている女性起業志望者にも登録を呼びかけている。同データベースには以下から無料で登録が可能だ。

ボールド・オープン・データベース登録▶︎▶︎ www.boldopendatabase.com/en


【ヴーヴ・クリコについて】

1772年にフランス北東部、グラン・エスト地方の商業都市ランスで創業したシャンパーニュの世界的ブランド。1805年にマダム・クリコがメゾンを引き継ぎ、ヴィンテージシャンパーニュの醸造に成功しました。ロシアへの輸出などにより事業を拡大し、また、ブレンド法による初のロゼ・シャンパーニュを生み出しました。彼女の自由な精神、大胆さ、革新の文化は、メゾンにインスピレーションを与え続けました。それらの功績から、マダム・クリコは近代におけるビジネスウーマンの先駆者として知られています。彼女の信念である「品質はただひとつ、最高級だけ」は、ヴーヴ・クリコが現在も引き継いでいます。彼女を象徴するシャンパーニュ、イエローラベルは、ヴーヴ・クリコの代名詞。1877年以来ラベルに使われているイエローカラーは昇る太陽のような輝きを放っています。喜びや希望への頌歌であり、新しい一日一日が明るい未来を築くための新たな可能性を約束するという、メゾンの理念を表現しています。


本記事内容・データに関するお問い合わせ

お問い合わせ:MHD モエ ヘネシー ディアジオ株式会社

企業サイト:https://www.veuveclicquot.com
メール:mhd_pr@mhdkk.com

編集取材 AFPBB News <PR>