【12月5日 AFP】国際アイスホッケー連盟(IIHF)は4日、五輪や男女の世界選手権(IIHF World Championship)など主催する全ての大会において、首を保護するネックガードの着用を義務付ける方針を明らかにした。数週間前に起きた選手の死亡事故を受けてのものとみられる。

 英エリート・アイスホッケーリーグ(EIHL)では10月28日、ノッティンガム・パンサーズ(Nottingham Panthers)に所属していた米国出身のアダム・ジョンソン(Adam Johnson)選手(29)が、シェフィールド・スティーラーズ(Sheffield Steelers)との試合中に相手選手から首に損傷を受けて亡くなった。

 IIHFは必要な器具の調達が遅れていることを理由に、新ルール適用の開始日については追って発表するとしている。北米アイスホッケーリーグ(NHL)をはじめとしたアイスホッケーのプロリーグにおいて、ネックガードの着用はまだ強制とはなっていない。

 声明文では「IIHF評議会は医療委員会からの勧告に基づき、IIHF主催の全ての大会において、特に頸椎(けいつい)裂傷を保護する目的で設計された器具の使用を義務付けることを決定した」とし、「今回の義務化がシニアカテゴリーに適用される正確な日にちは、器具の供給状況によって決定する。IIHFは引き続きサプライヤーと緊密に連絡を取り、現在の高い需要に対応できるようにしていく」と述べられている。

 ジョンソン選手の死をめぐっては、男1人が過失致死容疑で逮捕されたが、さらなる取り調べは保留のまま保釈された。(c)AFP