【12月4日 東方新報】上海市衛生委員会、上海市疾病予防管理局、虹口区人民政府は、12月1日に「世界エイズデー(World AIDS Day)」のテーマイベントを共催した。上海市では、1987年に初めてのHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染症例が報告され、2023年11月20日現在で累計3万859人のHIV感染症例が報告され、そのうちエイズ患者は1万567人、死亡者は2951人だった。

 上海でのHIV感染症例は累計1457例で、前年同期比21.1パーセント増加し、前々年同期比13.9パーセント減少した。このうちエイズ患者は596人で、エイズによる死亡者は283人、その84.8パーセントが既感染者であった。母子感染例は報告されていない。

 2023年における上海のエイズ流行には以下の三つの特徴がある。第一に、近年上海ではHIV感染者数が減少傾向にあり、低い流行レベルで抑制されている。第二に、性感染がエイズの主要な感染経路であり、男性同性愛者間感染が主流である。報告書によれば、HIV感染者の97.0パーセントが性感染であり、その55.8パーセントが男性同性愛者間感染だ。第三に、上海のHIV抗体検査人数が増加し、医療機関や相談検査クリニックが主な発見手段となっている。

 上海市は「政府指導、各部門協力、社会参加」の原則を守り、「多病共通予防、革新的介入、分類政策」の原則を採用し、エイズ予防とコントロールを強化している。各部門が緊密に協力し、コンドームの使用を促進し、インターネット+と人工知能(AI)技術を組み合わせて包括的な介入を実施し、エイズの重要な人口に正確なサービスを提供している。

 上海市ではエイズ相談・検査(VCT)サービスを拡大するため、16地区がVCTサービスの営業時間を拡大・延長し、上海市普陀区(Putuo)もVCTサービスに心理カウンセリングを導入した。市内の相談・検査件数は2022年同期比で60パーセント増加した。

 上海市はHIV・エイズ患者の全過程サービス管理モデルを改善し続け、現在までにHIV・エイズ患者のフォローアップ管理率と治療率は90パーセント以上に達している。一部の地域ではワンストップHIV紹介治療モデルが試験的に実施され、治療コンプライアンスと治療効果が向上している。市と区の母子保健機関、疾病管理機関、指定医療機関は情報共有メカニズムを確立し、エイズ検診受診率は99.99パーセントで、母子感染症例は報告されていない。(c)東方新報/AFPBB News