【12月3日 AFP】パレスチナ自治区ガザ(Gaza Strip)を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)に解放された元人質の女性4人が2日、イスラエル政府に対し、残りの人質全員の解放を確実なものとするよう訴えた。

 4人はテルアビブで行われた集会にオンラインで参加し、10月7日にハマスに拉致されて以降、恐怖と飢え、睡眠不足に直面していたと振り返った。元人質が公の場で発言するのは初めて。

 5歳の娘と共に解放されたダニエル・アロニさん(45)は、「娘たちは同年代の子どもが見る必要のないものを見てしまった」と語った。

 ディッツァ・ヘイマンさん(84)は、「食料は乏しかった。時間の経過とともに、さらに減っていった」と話した。

 イスラエル、ハマス間の戦闘休止合意締結に先立ち10月中に解放されていたヨヘベット・リフシッツさん(85)は、「政府には残りの人質を直ちに、ためらうことなく連れ戻す道義的責任がある」と訴えた。

 10月の奇襲翌週にハマスが公開した動画に映っていたエレーナ・トゥルパノフさんは、「私のサシャと残りの人質を取り戻さなければならない」と訴えた。サシャさんとは、まだ人質となったままのトゥルパノフさんの息子だ。

 イスラエル軍のダニエル・ハガリ(Daniel Hagari)報道官は2日、現時点でイスラエル人と外国人の合わせて137人がいまだに人質としてとらわれていると発表した。(c)AFP