【11月29日 AFP】インド北部ウッタラカンド(Uttarakhand)州で起きた建設中のトンネルの崩落事故で、発生から17日目となる28日、閉じ込められていた作業員41人全員が無事救出された。

 作業員らは、トンネル内部に通された57メートルのパイプを通じて、担架に乗って救出された。作業員らが出てくると、辺りは大歓声に包まれた。花輪を掛けられた作業員は州首相の出迎えを受けた後、家族らと抱き合い喜び合った。

 事故現場では土やコンクリート、がれきの撤去作業が進められていたが、さらなるがれきの落下や掘削機の度重なる故障などから、救助活動に遅れが出ていた。

 閉じ込められた作業員の一人サバ・アフマドさんの兄はAFPに、「神と救出に尽力してくれた救助隊員に感謝する」と話した。作業員らは厳しい寒さの中、過ごした。

 ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相は声明で、作業員らの「勇気と忍耐は皆を力付けている」と述べた。

 ウッタラカンド州のプシュカル・シン・ダミ(Pushkar Singh Dhami)首相によると、作業員らの健康状態は「良好」で、野戦病院で待機していた医師らがすぐに診察に当たった。

 救助隊は先週、トンネル内に酸素や食料、飲料水を届けていたパイプに内視鏡カメラを通し、カメラをのぞき込む作業員らの姿が確認されていた。(c)AFP