【11月20日 AFP】23F1第22戦ラスベガスGP(Las Vegas Grand Prix 2023)で、ファンが16日に行われたフリー走行1回目と2回目をほとんど見られなかったことに対して、法律事務所が集団訴訟を起こした。

 ラスベガスGPのフリー走行では、1回目の序盤にマンホールのふたが外れてフェラーリ(Ferrari)のカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)のマシンにぶつかり、セッションが開始からわずか9分で中止になった。

 さらにふたを修復してコース上のその他の箇所をチェックするため、2回目の開始が遅れて翌日の午前2時半にずれ込んだ。その結果、法律で定められた会場スタッフの業務時間を過ぎたため、ファンは客席から追い出され、セッションは無観客で行われた。

 F1と大会側は、16日の観戦チケットを購入していたファンには200ドル(約3万円)の商品クーポンを渡したが、複数日分の通しチケットを買ったファンは補償の対象にならなかった。

 これを受け、二つの法律事務所が17日、共同でネバダ州の連邦地方裁判所に訴状を提出した。原告には5人が指名され、補償と一般損害賠償を求めている。

 AFPの取材に対してF1広報は訴訟の事実を認めつつ、詳しいコメントは避けた。大会広報は「われわれの最優先事項は、ファンに安全、安心な環境で娯楽体験を提供することだ」と話している。(c)AFP