【11月18日 AFP】世界反ドーピング機関(WADA)は17日、ロシア反ドーピング機関(RUSADA)が規定不順守との評価に異議を唱えている問題に関し、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴したことを明らかにした。

 RUSADAは先月、「2022年9月の監査で見つかったロシア連邦スポーツ法」に関してWADAからコンプライアンス違反を指摘されたことに対し、正式に異議を申し立ていた。

 WADAはカナダ・モントリオールで開かれている年次総会で、この問題が今週はじめにCASに持ち込まれたと公表した。

 同機関の相談役を務めるロス・ベンツェル(Ross Wenzel)氏は、RUSADAが2020年から2022年12月までの違反をめぐって資格停止処分を受けている中で、現在二つの調査が進行中であるため資格復帰は不可能と説明した。

 また、「2019年にモスクワ研究所において大規模なデータ改ざん」が発覚したことに関連し、それ以降220以上の制裁を科されているRUSADAの復帰条件をWADAが検討中であることも示唆した。

 WADAはロシアとウクライナの戦争に関連した課題も認識しており、「直接監査や訪問」の実施が必要になると結論づけた。(c)AFP