【11月16日 AFP】世界で最も有名なバンドのロゴの一つは、ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)の真っ赤な唇と舌のロゴだろう。ボーカルのミック・ジャガー(Mick Jagger)はこのほど、このイメージはヒンズー教の女神カーリー(Kali)からインスピレーションを得たとインド紙に語った。

 ロゴの原画を所蔵する英ビクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)は、「世界でも最も知名度が高いロックンロールのシンボルの一つ」だとしている。

 15日付の主要紙タイムズ・オブ・インディア(Times of India)に掲載されたインタビューで、ロゴはヒンズー教の女神カーリーの唇と舌をイメージしたものだとジャガーは語った。インタビューはジャガーがムンバイを訪れた際に行われた。

 ヒンズー教で破壊と時を司る女神であるカーリーは通常、体が青く、4本の腕を持ち、長い舌を赤い口から突き出している姿で描かれる。

 ジャガーによると、インドへ旅行した弟がくれた本にカーリーの絵があったという。

「1969年に何か目を引くイメージはないかと探していた。カーリーの突き出た舌の絵を見てこれはいいと思った。そして、デザイナーのジョン・パッシュ(John Pasche)が近代的な舌のロゴに落とし込んでくれたんだ」

 パッシュは、ジャガーから依頼を受け、50ポンド(現在のレートで約9400円)でロゴを制作。2年後、評判が良かったとして追加で200ポンド(約3万7500円)を受け取った。そして2008年に、原画を5万ポンド(約940万円)でV&Aに売却した。

 ストーンズは先月、新作「ハックニー・ダイアモンズ(Hackney Diamonds)」を発表した。2019年にドラムのチャーリー・ワッツ(Charlie Watts)さんが亡くなってから初となる作品で、2005年の「ア・ビガー・バン(A Bigger Bang)」以来の新作スタジオアルバムとなった。(c)AFP