【11月16日 AFP】米ニューヨーク州は15日、米食品大手ペプシコ(PepsiCo)の飲料や食品のプラスチックごみが川を汚染しているとして、提訴した。同社が環境問題への取り組みについて「誤解を与える」声明を出しているとも批判している。

 ニューヨーク州は、ペプシコがバファロー(Buffalo)川での「公的不法妨害」に寄与しているとし、制裁金や損害賠償、使い捨てプラスチックを使用した製品の販売停止を求めている。

 州地裁に提訴したレティシア・ジェームズ(Letitia James)司法長官は、「ニューヨークの全市民はきれいな水を使う基本的権利を有するにもかかわらず、ペプシコの無責任な包装とマーケティングはバファロー川の水と環境、市民の健康を危険にさらしている」と声明で批判した。

 一方、ペプシコは、プラ削減に「真剣に」取り組んでおり、「透明性」を持って取り組んでいると反論した。

 訴状によると、司法長官事務所が行った調査では、バッファロー川で回収されたプラごみはペプシコ製品が最も多かった。2番目に多かったファストフード大手マクドナルド(McDonald's)の3倍の量だったという。

 同州はペプシコはプラスチック汚染軽減対策を宣言しているが、実行していないと指摘。ニューヨーク州では使い捨てプラスチック以外の選択肢を十分に展開していない一方、メキシコやドイツではガラスやプラスチック容器の再利用や容器を返却した場合返金される制度を発表しているとしている。(c)AFP