【11月15日 AFP】米ファストフード大手マクドナルド(McDonald)の英・アイルランド事業トップは14日、英国内の店舗でセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)やパワーハラスメント、人種差別が横行しているとの7月のBBC報道を受けての議会公聴会で証言し、セクハラに関しては毎週「1、2件」の内部通報が寄せられていることを認めた。

 公聴会には「マクドナルド英国・アイルランド」のアリステア・マクロー(Alistair Macrow)最高経営責任者(CEO)が出席。パワハラも週5件程度通報があると明かした。

 BBC報道では、年上の男性従業員にほぼ毎日のように体を触られるなどのセクハラを受けていたとの、当時16歳の元女性従業員の証言があった。同社は報道後、157件の通報について調査し、18人を解雇、75人にその他の懲戒処分を科したとしている。さらに249件が調査中という。

 マクローCEOは、「こうした行為は根絶する決意だ」と語った。ただし労組は、同社はこれまで、不適切行為を働いた従業員との間で秘密保持契約(NDA)を結ぶなどして法廷外で問題を処理してきたとし、内部調査を実施しても状況は変わっていないと批判している。

 マクドナルドは英国内で17万7000人の従業員を抱えている。年齢構成では若年層が多い。(c)AFP