【11月14日 AFP】ドイツ国防相は14日、ウクライナに対し来年3月までに砲弾100万発を供与するという欧州連合(EU)の目標は達成されないだろうとの見方を示した。

 EU加盟国がこれまでに既存の備蓄から供与できたのは、計30万発にとどまっている。

 EU加盟国は現在、155ミリ砲弾を合同で発注しようとしているものの、軍事企業に期限に間に合わせるだけの十分な生産能力がないと懸念する声が出ている。

 ドイツのボリス・ピストリウス(Boris Pistorius)国防相はベルギー・ブリュッセルで開かれたEU国防相会議で、「100万発は達成できないだろう。そう想定しておく必要がある」と述べた。

 一方、EU高官らは、目標に届かないと断じるのはまだ早いと主張している。

 EUのジョセップ・ボレル(Josep Borrell)外交安全保障上級代表(外相)は、欧州の軍事企業は製品の40%を域外に輸出しており、これが大きな障害の一つになっていると指摘。「恐らくわれわれが行うべきことは、生産を優先順位の高い方、つまりウクライナ用に振り向ける努力をすることだ。そうすればかなり違うだろう」と述べた。(c)AFP