【11月14日 AFP】インドネシア西部で先週末、絶滅が危惧されるスマトラゾウの赤ちゃんが誕生した。環境・林業省が12日、明らかにした。インドネシアではここ数か月、絶滅が危惧されるゾウやサイの赤ちゃんの誕生が続いており、保護活動の新たな希望となっている。

 環境・林業省によると、スマトラ(Sumatra)島南部ランプン(Lampung)州にあるワイ・カンバス国立公園(Way Kambas National Park)で雄のスマトラゾウが誕生した。体重は108キロで、名前はまだ決まっていない。健康状態は良好だという。

 同園では9月にもスマトラサイの赤ちゃんが生まれているほか、同月にはスマトラ島の別の国立公園でスマトラゾウの赤ちゃんも誕生している。

 自然保護当局者は「さまざまな野生動物の誕生は、国立公園における希少種保護の活動が順調であることを示している」と期待感を示した。

 世界自然保護基金(WWF)によると、スマトラゾウは絶滅が危惧されており、個体数は世界でわずか約2400~2800頭となっている。

 スマトラゾウをめぐっては、牙が闇市場で高値で取引されており、密猟が横行している。(c)AFP