■法制化を求める声

 ハンさんは、広範で体系的な動物愛護管理法がない中で犬猫の虐待と闘おうとする、固い意志を持った数少ない一人だ。

 ハンさんら活動家は10月、上海近郊の張家港(Zhangjiagang)市で、地元警察の協力を得て多数の猫を積んだトラックを捕まえた。竹製のかご数十個に約800匹が詰め込まれていた。

 救出された猫たちは、上海から1時間ほどの太倉(Taicang)市の施設に緊急保護された。

 中国では、屋外を自由に出歩いているペットを捕まえても窃盗には当たらない。一方で、猫肉食は法律で禁じられている。ただし動物虐待罪ではなく、食品安全基準法違反で罰金刑の対象となる。

 活動家のみならず、国営メディアのコメンテーターの間でも、現行法では摘発できない抜け穴をふさぐために、動物虐待禁止法の制定を求める声が強まっている。

 ハンさんも「私は一般人。自力でできることは限られている」と訴えた。(c)AFP/Jing Xuan TENG