【11月12日 CGTN Japanese】中国東北地方の遼寧省(Liaoning)大連税関に所属する大連周水子空港税関はこのほど、入国検査で旅客が放射性物質を含む石を持っていたことを発見しました。発見のきっかけは、ボディスキャナーのゲートを通るときに警報が出たことでした。現場の税関職員が再検査したところ、乗客は袋入りのパワーストーンを持っていました。空間線量率は現場の自然放射線量の1050倍に相当する毎時105マイクロシーベルトと判明しました。分析の結果、含有する放射性物質は世界保健機関(WHO)の関連組織である国際がん研究機関(IARC)が発がん性の最も高いグループ1の物質に分類するトリウム-232と分かったことから、同件は広く注目されました。

 トリウム-232により長期間被ばくした場合には脱毛、嘔吐、鼻血などの症状が出て、悪性腫瘍が発症する可能性があります。中国各地では近年、税関が放射性物質を含む石やネックレスを相次いで発見しています。「保健」と銘打たれていても、その正体は発がん性物質です。

 専門家によれば、いわゆるパワーストーンは、実際には普通の石で、保健効果を証明できる証拠はない上に、一部には強い放射性があります。保健効果がないどころが、長期間身につけていれば、人体に病変を引き起こすとのことです。

 専門家は、一部の放射性物質は医学分野に応用されているが、由来と関連情報が不明の天然石については注意が必要と呼びかけました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News