【11月6日 AFP】サッカーイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)などで活躍した元スター選手のエリック・カントナ(Eric Cantona)氏が、今度は歌手として、自身の「感情」を伝えるコンサートツアーに乗り出している。

 カントナ氏はフランス・リーグ1のオリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)で2度のリーグ優勝を飾ると、リーズ・ユナイテッド(Leeds United)などを経てユナイテッドへ移籍し、クラブをイングランドサッカーのトップへ押し上げた。引退後は俳優として数々の映画やTVシリーズ、CMに出演し、絵画にも挑戦していた。

 現在はハスキーな声でメランコリックなロックを歌うシンガーソングライターでもあり、今回ピアニストとチェリストを引き連れて「Cantona sings Eric」ツアーに乗り出した。イングランドとアイルランドでのライブを終え、週末に仏リヨン(Lyon)へやって来たカントナ氏は、ほぼ満員の小さなシアターで、オリジナル曲約20曲を披露した。

 コンサート前にAFPのインタビューに応じたカントナ氏は「歌うのはステージに上がるのと、オーディエンスのためだ。それが楽しい」「ステージに上がると、(オーディエンスとの)交流を通じて別の自分になれる」と面白さを語り、「そうした共有の瞬間」に何より興味があると話した。

 10月末に英マンチェスターから始まったツアーは、この後スイスのジュネーブ、仏マルセイユ(Marseille)、パリへと続いていき、来年春にはセカンドツアーも控えている。

「自分の気持ちや感情、夢や志を曲にしている。だからすごく個人的なものだ」というカントナ氏。オンラインではすでに4曲とそのEPがリリースされ、二つのツアー終了後には、20曲前後を収録したライブアルバムも発売される予定となっている。(c)AFP/Nicolas BOVE