【11月7日 CNS】「脆皮(クリスピー)大学生」とは、現代の大学生が若いにもかかわらず、体に小さな問題を多く抱えているという「クリスピー現象」を指している。

 このほど、南京航空航天大学(Nanjing University of Aeronautics and Astronautics)の講師、朱暁敏(Zhu Xiaomin)氏が学術誌「スポーツ用品とテクノロジー」に、1800人の大学生を調査対象とした「大学生の身体能力の現状分析と研究」という論文を発表した。調査データによると、大学生の体型は性別による特徴がある。男子は過体重や肥満の割合が高く、女子は体重が軽い割合が大きい。栄養不良の状況は男女間で顕著な差はない。女子の肺活量は男子より優れているが、全体的なレベルは一般的だという。

 基本データの分析から、現在の大学生の身体能力と健康状態は年々低下していることが分かった。100メートル競走の速度テストでは、優秀な学生の割合は10パーセント未満で、これは国が青少年の健康水準に期待している水準と大きな差がある。力量テストの優秀率はさらに低く、これはテスト項目と一定の関係がある。一部の学生は絶対力量が良好だが、懸垂運動テストでは相対力量が弱い。ただ、これは学生の鍛錬の不足によって自身の力をうまく発揮できないことを反映しているに過ぎない可能性もある。

 論文は、現在の大学生は運動時間が不足し、生活習慣が不健康で、既定の体育館での運動時間に集中力が欠けていると指摘している。中国の大学生の身体能力の向上は急務であり、大学生の健康意識の醸成、アウトドア活動の充実、バランスの取れた食事と適切な栄養摂取の推奨、特に生活リズムの適切な調整に重点を置く必要がある。

 南京医科大学(Nanjing Medical University)第二附属病院健康管理センターの主任医師、戴瑛(Dai Ying)氏は、「くしゃみをしただけで骨折してしまう」などの個々のケースは比較的極端といえるが、若者の骨質問題が顕著であることを反映していると語った。一般的には、カルシウムの流出は年齢とともに加速するが、近年では生活習慣の変化に伴い、若者のカルシウム不足の問題が明らかに深刻化している。

 また戴医師は、体重超過問題も共通する問題で、多くの若い学生が高尿酸や脂肪肝などを患っており、これらの「中年病」が次第に若年化していることも発見した。体重超過後に意識的にダイエットすると栄養バランスの崩れ、骨質の低下をもたらし、悪循環に陥ってしまう。

 普段の神経内科診察からも、戴医師は若年層の心理的健康状態も無視できないレベルになっていることを理解している。進学圧力、就職問題、人間関係の問題などから、多くの学生が不眠やうつ状態に陥っている。そのため、戴医師は、学校に学生の身心健康への注目の強化、健康教育の展開、アウトドア活動の参加奨励、バランスの取れた食事と適切な栄養摂取の推奨、特に生活リズムの適切な調整、身体検査や心理検査の頻度を増やすことを呼びかけている。(c)CNS-揚子晚報/JCM/AFPBB News