【11月4日 AFP】クロアチアのゴルダン・グルリッチラドマン(Gordan Grlic Radman)外相が、集合写真の撮影中にドイツのアナレーナ・ベーアボック(Annalena Baerbock)外相にキスをしようとしたとみられる動画がネット上で拡散され、物議を醸している。

 動画によると、2日に独ベルリンで行われた欧州連合(EU)外相会議の集合写真撮影中、グルリッチラドマン氏がベーアボック氏に握手をしようと手を伸ばし、頬にキスをしようとしているのに対し、ベーアボック氏は顔を背けている。

 この様子はソーシャルメディアで激しい議論を呼び、フェミニスト団体は批判の声を上げている。

 しかし、グルリッチラドマン氏は一蹴。「何が問題なのか分からない。私たちはいつも温かくあいさつを交わしている。同役への温かい人間的なアプローチだ」と記者団に説明した。

 しかし、クロアチアの著名な女性の権利活動家、ラダ・ボリッチ(Rada Boric)氏はユタルニ・リスト紙で、「極めて不適切」な行為だと非難し、「温かいあいさつ」はキスが許される相手とのみ行われるべきだと主張。

「(この2人は)そうした間柄にはなく、独外相があのような親密な態度を示されて驚いていたのは明らかだ」と指摘している。

 クロアチアのヤドランカ・コソル(Jadranka Kosor)元首相もグルリッチラドマン氏を批判。

「女性に暴力的にキスをするのも暴力ではないのだろうか」とX(旧ツイッター)に投稿している。(c)AFP