【11月1日 AFP】オーストラリア当局は1日、前日朝に大型のサメに襲われた男性サーファー(55)の遺体の捜索を再開した。目撃者は男性は「サメに体をくわえられていた」と話している。

 警察によると、男性が襲われたのはサウスオーストラリア(South Australia)州の人気サーフスポット、グラニッツ・ビーチ(Granites Beach)付近。男性の遺体はこれまでのところ発見されていない。

 現場にいた男性サーファー(70)はアデレード(Adelaide)の地元紙アドバタイザーに、海に入ろうとしていた時に「サメだ!」という叫び声が聞こえたため振り向くと、サメが海から飛び出て男性に噛みつくのが見えたと語った。

「サメは男性の上に乗り、噛みつき、水中に引きずり込んだ。1、2分後に水が血に染まり、サーフボードが浮かんできた」「波の間から、男性がサメに体をくわえられているのが見えた。ぞっとした」

 数分後には何も見えなくなったという。「サメに全部食べられたんだと思う」と話している。

 同州沿岸は、ホホジロザメが海岸線を回遊していることで知られる。

 豪フリンダース大学(Flinders University)のサメ専門家、チャーリー・ヒューベニアーズ(Charlie Huveneers)氏によると、サメによる被害は、人口増加や温暖化による海水温の上昇などにより、過去40年間で増加している。

 同氏はAFPに対し、サメが人間を襲うのは、獲物と間違えていることもあるが、好奇心や飢え、自衛、攻撃性などの理由もあると説明した。(c)AFP