【11月1日 AFP】南米ボリビア政府は10月31日、イスラエルがイスラム組織ハマス(Hamas)への報復としてパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を攻撃していることを強く非難し、イスラエルとの外交関係を断つと発表した。

 フレディ・ママニ(Freddy Mamani)外務次官は記者会見で、「わが国は、イスラエル軍がガザで行っている好戦的で度を越した軍事攻撃を認めず、非難する。そのため、イスラエルとの外交関係を絶つ決定を下した」と述べた。

 会見に同席したマリア・ネラ・プラダ(Maria Nela Prada)大統領府相は、イスラエル軍によるガザでの攻撃は「数千人の民間人の死とパレスチナ人の強制移住を招いている」として、攻撃停止を要求。さらに、ガザに人道支援物資を送ると発表した。

 南米では複数の国の指導者がイスラエルのガザ攻撃を非難しているが、イスラエルとの断交を表明したのは左派のルイス・アルセ(Luis Arce)政権下のボリビアが初めて。

 ボリビアは2009年にもガザへの攻撃をめぐりイスラエルと断交。2019年に外交関係の回復を発表したばかりだった。

 イスラエル当局によると、ハマスの奇襲によって1400人以上が死亡。イスラエルは報復としてハマスが実効支配するガザを攻撃している。ガザの保健当局は、これまでに8500人以上が死亡し、うち3分の2は女性と子どもだとしている。(c)AFP