【11月2日 AFP】アフガニスタンの首都カブールに、エルサレムにある金色に輝く「岩のドーム(Dome of the Rock)」を模したモスク(イスラム礼拝所)が誕生した。

「岩のドーム」は、イスラエルが併合を宣言した東エルサレムにあるアルアクサ(Al-Aqsa)モスク内にある神殿で、預言者ムハンマドが羽の生えた馬に乗って昇天した場所とされる。

 10月27日に落成された「モラオメル(Molla Omer)」モスクはカブール中心部の丘の上の公園に立つ。トルコ・イスタンブールを拠点とするイスラム教系人道支援団IDDEFが出資した。収容可能人数は350人。

 祈りをささげていたうちの一人、ザキル・ハーンさん(20)は、オリジナルのモスクがある東エルサレムと、パレスチナの人々に思いをはせ、「私たちのパレスチナ人への愛は、イスラム教徒としての絆であり、忘れてはならない」と語った。

 また、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の状況は「極めて劣悪」だとし、「アルアクサ・モスクのレプリカがここにできて非常に幸せだ。あちら(パレスチナ自治区)にも神の慈悲がありますように」と述べた。

 イスラム主義組織タリバン(Taliban)高官とIDDEFのトップは落成式で、パレスチナ人への連帯を表明した。

 タリバン暫定政権のシラジュディン・ハッカニ(Sirajuddin Haqqani)内相は声明で「このモスクは岩のドームの形で、イスラム教徒、特にアフガニスタン人のパレスチナとアルアクサへの愛を表現したものだ」と述べた。

 映像は10月29日撮影。(c)AFP