【10月31日 AFP】サッカードイツ・ブンデスリーガ1部のマインツ05(Mainz 05)は30日、所属選手のアンワル・エル・ガジ(Anwar El Ghazi)に対し、先日イスラエルとイスラム組織ハマス(Hamas)の武力衝突に関するSNSへのコメントをめぐって処分を下したものの、トップチームへ復帰する道を開いたことを明らかにした。

 マインツはオランダ人選手のエル・ガジが「現在中東で起こっている衝突に対して、受け入れがたいと思える立ち位置を取った」として、17日に活動停止処分を言い渡した。

 エル・ガジは紛争が始まると、SNSで「川から海まで、パレスチナを自由に」というフレーズを含む複数の投稿をシェア。このスローガンについては、イスラエルの破壊を呼び掛けるものとする見方もあれば、パレスチナとイスラエルの対等性をアピールするものだという解釈もある。

 マインツは、エル・ガジがクラブ経営陣との話し合いで「インスタグラムへの自身の投稿から距離を置き、数分後に削除した」と発表。また、同選手が7日に行われたハマスのイスラエル攻撃から「明確に距離を置いた」とし、その攻撃で亡くなった人々と現在進行中の紛争による全ての犠牲者に哀悼の意を示したとも補足した。

 さらに、エル・ガジが「イスラエルが存在する権利に疑問を抱いていない」とし、「クラブの価値観を守ると明言すること」によってチーム練習に復帰し、「すぐに」でも招集メンバー争いに加われるだろうと述べた。(c)AFP