【10月28日 AFP】化学教師が自宅で覚せい剤(メタンフェタミン)を製造して麻薬王にのし上がるドラマ「ブレイキング・バッド(Breaking Bad)」の主人公のようになりたいとひそかに夢見る人にはおすすめの物件が、米カリフォルニア州で売りに出されている。覚せい剤製造所を完備した豪邸で、価格は155万ドル(約2億3000万円)だ。

 不動産業者のリストによれば、場所はサンノゼ(San Jose)の閑静な住宅街。近くに学校があり、幹線道路にもアクセスしやすい「絶好のロケーション」で、シリコンバレー(Silicon Valley)への通勤にも便利だ。

 居住面積は250平方メートル超で、寝室は6部屋。バスルームは3か所以上あり、プール、ジェットバス、車1台分のガレージ、ソーラーパネル、全室に空調設備が備えられている。来客を招くのに最適な広い中庭(パティオ)もあり、裏庭にはオレンジやリンゴ、レモンの木が植えられている。

 さらに、致死性で依存性の高い違法薬物を調合できる場所もある。

 不動産サイトでは、「覚せい剤の元製造所付き」で、「覚せい剤汚染は除去されておらず、現状のまま購入者に引き渡される」と説明されている。

 ロサンゼルス・タイムズによれば、前の所有者、ピーター・カラセフ容疑者は、変圧器を損壊した疑いで3月に逮捕された。

 警察が自宅を捜索したところ、覚せい剤の製造所以外に、何丁もの銃や自家製の液体爆発物を含む武器が見つかった。

 同紙によれば、妻と3人の幼い子どもと同居していたカラセフ容疑者は、破壊装置の所持および発火、未成年者を危険にさらした罪などで訴追されている。

 抵抗がない人にとっては、不動産の相場が高いカリフォルニア州の基準から見れば、155万ドルはお買い得と言えるかもしれない。(c)AFP