【10月24日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)は23日、7日の越境攻撃でイスラエルから拉致した高齢の女性2人を新たに解放したと明らかにした。人質解放は、20日の米国籍の母娘2人に続いて2回目。

 ハマスの軍事部門イザディン・アルカッサム(Ezzedine al-Qassam Brigades、カッサム旅団)は、カタールとエジプトの仲介により、ヨシェべド・リフシッツさん(85)とヌリット・クーパーさん(79)を「人道上やむを得ない」理由で解放したとしている。

 仲介者に近い情報筋によれば、2人はイスラエル人。同国メディアによると、2人の夫は依然、拘束されている。

 メディアによれば、2人はガザとエジプトの境界にあるラファ(Rafah)検問所で解放された。

 イスラエル首相府は「2人はイスラエルの医療センターに向かった」と発表。解放に協力した赤十字国際委員会(ICRC)に謝意を表した。

 イスラエルはこの日、これまでに確認された人質の数を222人に更新した。

 一方、同国軍のダニエル・ハガリ(Daniel Hagari)報道官は、夜間にガザ地区で歩兵部隊と戦車で作戦を実行したことを明らかにした。「人質の居場所を突き止め、あらゆる情報を探す」ためだったと説明した。

 さらなる人質解放をめぐる報道に関する質問には、「国籍に関係なく、人質全員を解放するために全力を尽くしている」と答えるにとどめた。(c)AFP