【10月21日 AFP】フィンランド警察は20日、同国とエストニアをつなぐ天然ガスの海底パイプラインが損傷した問題で破壊工作が行われた疑いがあるとして、中国船に捜査対象を絞っていると明らかにした。

 今月8日、「バルチックコネクター(Balticconnector)」と呼ばれるパイプラインの漏えいが確認されたため、運転が停止された。当局は「外的」活動の可能性があるとして捜査を行ってきた。

 フィンランド警察は、「香港の旗を掲げた船舶『ニューニュー・ポーラーベア(Newnew Polar Bear)』の動きが、パイプラインが損傷した時刻と場所と一致している」と発表。

 警察本部長は「中国当局と協力し、問題の船舶の役割を明らかにする」と表明した。

 さらに、損傷は「外部からの機械的な力」によるものであることを認めた上で、損傷付近で「重い物体」が発見されたとし、「最近形成された巨大な土の塊が海底で見つかった。極めて重い物体を含むとみられる」と説明した。

 警察は、パイプラインの破損との関連性を調べるため、この物体を海底から引き揚げるとしている。

 パイプラインの運営会社は先週、修理には少なくとも5か月はかかるとの見通しを示した。そのためフィンランドは、冬季は液化天然ガスの輸入に頼ることになる。(c)AFP