【10月21日 AFP】パレスチナのイスラム組織ハマス(Hamas)は20日、イスラエルに対する7日の攻撃で拉致した人質約200人のうち、米国人2人を解放した。さらに解放する可能性も示唆している。

 イスラエル政府によれば、ジュディス・タイ・ラーナンさんと娘のナタリーさんは20日夜、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の境界でイスラエル側の外交官に出迎えられ、家族が待つイスラエル中部の軍事基地に移送された。

 健康状態の詳細は明らかではないが、ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領はこの知らせに「非常に喜んでいる」との声明を発表した。

 ハマスは、カタールとエジプトの働き掛けに応じ、同組織の軍事部門イザディン・アルカッサム(Ezzedine al-Qassam Brigades、カッサム旅団)が「人道的な理由から米国人2人を解放した」とし、両国と共に「民間人」のさらなる解放に取り組んでいると表明した。

 ラーナンさん母娘は7日、ガザとの境界に近いキブツ(生活共同体)、ナハルオズ(Nahal Oz)で拉致された。当時、イスラエルで休暇を過ごしていたとされる。

 ラーナンさんの家族は他の拉致被害者家族と同じく、2人を救出するため国際社会に訴えていた。(c)AFP/Rosie Scammell and Daphne Rousseau