【10月18日 AFP】ブラジルの熱帯雨林アマゾンのテフェ(Tefe)湖に生息するイルカの推定1割が、記録的な干ばつと高温の影響で1週間のうちに死んだ。マミラウラ持続的開発研究所(IDSM)と世界自然保護基金(WWF)が17日、明らかにした。

 救助隊が9月最終週にテフェ湖で、153頭のイルカの死骸を発見した。湖の水温は平年を7度上回る39.1度に達していた。

 テフェ湖は干ばつに見舞われた北部アマゾナス(Amazonas)州に位置し、テフェ川とアマゾン川の合流地点となっている。

 研究者らによると、死んでいたのはアマゾンカワイルカ130頭、コビトイルカ23頭。2種とも国際自然保護連合(IUCN)で個体数の減少が懸念される種とされている。

 イルカのほか、魚も大量に死んでいた。

 WWFブラジルの専門家は、イルカは生息する環境の状態の「監視員」だと考えられており、イルカに起こっていることは、人間を含めた他の種に起こっていることを反映していると指摘した。

 干ばつによって、河川の水位の大幅な低下も起こっている。域内では交通や生活必需品の移送を水路に頼っており、甚大な影響がもたらされた。(c)AFP