【10月17日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は17日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)が人質として拘束している仏系イスラエル人女性の動画を公開したことを非難し、女性の無条件解放を要求した。

 仏大統領府の発表によると、マクロン氏は仏系イスラエル人ミア・シェムさんの動画について把握しており、「罪のない人々を人質に取り、こうしたおぞましい形で見せ物にするのは卑劣だ」と糾弾した上で、「即時かつ無条件の解放」を強く求めたという。

 大統領府はさらに、「ハマスに拘束されているフランス人の人質の解放に向けて各パートナーと協力している」と説明した。

 17日にはシェムさんの母親も、イスラエル・テルアビブで記者会見を行い、娘と他の人質の解放を訴えた。

 ハマスは16日夜、テレグラムの公式チャンネルで「ガザにいる人質のうちの一人」の動画を公開。そこには、ヘブライ語を話す女性が映っている。

 動画の中で女性は、ガザ地区で拘束されており、不当な扱いは受けていないとしながらも、解放を求めている。拘束中の人質とされる人物が発言する動画をハマスが公開したのはこれが初めて。

 イスラエル軍は、少なくとも199人が人質として拉致されたことが確認されたと発表。一方ハマス側は、約250人を拘束していると主張している。(c)AFP