【10月16日 AFP】15日に行われたラグビーW杯フランス大会(Rugby World Cup 2023)の準々決勝で、前回王者の南アフリカに28-29で敗れたフランスの主将アントワーヌ・デュポン(Antoine Dupont)が、主審の試合裁きに不満を見せた。

 デュポンは、試合終盤のフランスの攻撃で南アフリカがプレーを遅らせたことに対して、ベン・オキーフ(Ben O'Keeffe)主審がペナルティーを与えるべきだったとコメント。他にも議論を呼びそうな判定がいくつかあった。

 デュポンは「負けたからといって審判に文句を言う往生際の悪い人間にはなりたくない」と前置きしつつ、「早く映像を確認したい」と話し、「明らかに笛が吹かれるべきことがあった」と主張。「きょうのレフェリングはふさわしいレベルになかったと思う」と続けた。

 ファビアン・ガルティエ(Fabien Galthie)ヘッドコーチ(HC)も主審の名は出さなかったが、デュポンに同調し、「選手のフラストレーションは理解できる。いろいろなフラストレーションや感情が渦巻いていて、消化するのは難しいだろう」と話した。

 試合はフランスが3点リードで前半を折り返したが、南アフリカも後半開始すぐにハンドレ・ポラード(Handre Pollard)とファフ・デクラーク(Faf de Klerk)という経験豊富な選手らを投入すると、エベン・エツベス(Eben Etzebeth)がフランスの選手を引きずりながらトライ。ポラードが逆転のコンバージョンを成功させると、さらにペナルティーゴール(PG)も決めて逃げ切った。

 デュポンは「レフェリングのことはあるが、それで南アフリカのパフォーマンスを否定するつもりはない」と話し、「彼らは後半、非常にいいプレーをした。フロントのプレーでこちらを圧倒していた」と認めた。

 ガルティエHCも、南アフリカの三つのトライがキックから生まれたことに言及し、「彼らはハイキックをうまく使い、いい流れをつくり出した」とすると、「われわれも対策はしていたが、相手が効率的だった。試合は1点差で決まった」とコメントした。(c)AFP/Illtud DAFYDD