【10月16日 AFP】ラグビーW杯フランス大会(Rugby World Cup 2023)は15日、準々決勝が行われ、イングランドが30-24でフィジーとの接戦を制し、4強入りを果たした。SOオーウェン・ファレル(Owen Farrell)が終盤にドロップゴールとペナルティーゴールを決め、チームを勝利に導いた。

 イングランドは前半にマヌ・ツイランギ(Manu Tuilagi)、ジョー・マーチャント(Joe Marchant)のCTBコンビのトライで幸先が良いスタートを切った。

 その後はフィジーの猛反撃に遭い、ビリアメ・マタ(Viliame Mata)、ペニ・ラバイ(Peni Ravai )、ビリモニ・ボティトゥ(Vilimoni Botitu)のトライで同点に追いつかれたが、最後はこの日20点を稼いだファレルがキックで決勝点を奪った。

 勝利したイングランドは準決勝で、開催国のフランスを破った前回王者の南アフリカと対戦する。対するフィジーはW杯で3度目の準々決勝敗退となり、初の4強入りを逃した。

 マンオブザマッチに選ばれたファレルは試合後、「予想していた通りの試合だった。彼らは一瞬で流れを変えることのできる非常にタフなチーム」とフィジーを称賛し、「なんとか勝てて準決勝に駒を進められたのは大きな前進だが、チームとして課題も多くあるのは分かっている」と話した。

 フィジーのサイモン・ライワルイ(Simon Raiwalui)ヘッドコーチ(HC)は、感情をあらわにしながら「今は少し言葉がないが、選手たちのことをこれ以上なく誇りに思う」とコメント。

「きょうはいくつかミスをしてしまい、チャンスも生かせなかった」と振り返りつつ、「選手たちは世界の舞台にふさわしいことを証明した」と述べ、「今回は今までとは違うフィジーを見せられた。特別なものの始まりだと思う」と今後に期待した。(c)AFP/Barnaby CHESTERMAN