【10月16日 AFP】ラグビーW杯フランス大会(Rugby World Cup 2023)は15日、準々決勝が行われ、前回王者の南アフリカが29-28でフランスとの激戦を制し、準決勝に進出した。

 南アフリカはハンドレ・ポラード(Handre Pollard)が後半に貴重なコンバージョンとペナルティーゴール(PG)を決め、最多4回目の優勝に向けて準決勝でイングランドと激突することになった。対するフランスはリードして前半を折り返しながら準々決勝で敗退し、スタッド・ド・フランス(Stade de France)に集まったホームのファンは大きな失意を味わうことになった。

 世界最高レベルの試合を期待して、フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領を含む7万9500人が集まる中、フランスは頬骨を骨折した主将のアントワーヌ・デュポン(Antoine Dupont)が先発に復帰。そのデュポンも絡んでシリル・バイユ(Cyril Baille)がコーナーへの先制トライを決めた。

 しかし南アフリカもすぐさま同点に追いつくと、その後は30分過ぎまでにお互い2トライを重ねたが、南アフリカはエベン・エツベス(Eben Etzebeth)が危険なタックルでシンビンとなった。対するフランスはトマ・ラモス(Thomas Ramos)がこれで得たPGを決め、22-19とリードして前半を終えた。

 後半は優勢なフランスがラモスのPGで3点を加えたが、ハーフタイム直後に交代をして戦術変更を行っていた南アフリカが勢いを取り戻し、エツベスが汚名返上のトライを決めると、ポラードのコンバージョンで逆転に成功した。

 その後は両チームともにPGを1本ずつ決めたが、フランスが終了間際に攻め込む中、南アフリカはファフ・デクラーク(Faf de Klerk)が相手のノックオンを誘発し、カートリー・アレンドセ(Kurt-Lee Arendse)がボールを蹴り出してフランスのW杯初優勝の夢を終わらせた。(c)AFP/Illtud DAFYDD