【10月15日 AFP】14日に行われたラグビーW杯フランス大会(Rugby World Cup 2023)準々決勝のニュージーランド戦に敗れたアイルランドの主将ジョニー・セクストン(Johnny Sexton)が、涙を流しながらも胸を張って現役最後の試合を終えた心境を語った。

 アイルランドはここまでテストマッチ17連勝を飾り、その途中ではニュージーランド相手に歴史的なシリーズ勝ち越しも収めていたため、多くの人が今回こそW杯8強の壁を破り、準決勝に進出するのではないかと期待していた。しかしチームは24-28で接戦を落とし、セクストンも過去のアイルランドの大選手と同様、わずかに4強には届かなかった。

 試合後の記者会見に登場した38歳のセクストンは、僅差という部分が特に「こたえる」敗戦だとコメント。2週連続でスタッド・ド・フランス(Stade de France)を緑に染めたアイルランドのファンに対して「他のチームにはない後押しを得られた。信じられないほどだったし、間違いなく力になった。それだけに、みんなにあと2週間を届けられなかったことが本当につらい」と話した。

 セクストンは、多くの選手がうらやむほどの記録を残して引退する。アイルランド代表での通算得点数は歴代最多で、シックスネーションズ(Six Nations)でも通算最多得点をマーク。シックスネーションズでは2回のグランドスラム(全勝優勝)に貢献し、2018年にはワールドラグビー(World Rugby)の年間最優秀選手に選出された。

「現役生活では多くの浮き沈みを経験し、たくさんの負傷をした。今後数週間は、これまでのキャリアをよく振り返ることになるだろう」。試合後には息子のルカ君を連れてフィールドを周り、「最高のパパだよ」と声をかけられていた。(c)AFP/Pirate IRWIN