【10月13日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の元最高経営責任者(CEO)で、詐欺の罪に問われていたバーニー・エクレストン(Bernie Ecclestone)被告(92)が12日、執行猶予付きの有罪判決を受けた。

 エクレストン被告は昨年、シンガポールにある4億ポンド(約730億円)以上の信託資産を英税務当局に申告していなかったとして起訴されていた。

 この日、英ロンドンにあるサザーク刑事法院(Southwark Crown Court)での判決で罪を認め、禁錮1年5月、執行猶予2年を言い渡された。

 エクレストン被告は以前、英国内外で申告漏れの信託はないと当局に話していたが、検察側は「その回答は事実ではないか、誤解を招くものだった」と指摘。「(被告は)問題の口座の所有権を完全に把握しておらず、納税義務の有無を分かっていなかった」が、「現在はこの件に関して納税が必要であることを認めている」と述べた。

 法廷では、エクレストン被告がすでに6億5263万4836ポンド(約1195億円)の支払いで、税務当局と民事での和解で合意したことが明かされた。

 純資産は約30億ドル(約4500億円)ともいわれるエクレストン被告は、F1を商業的に変革した人物として広く知られている。1970年代のテレビ放映権販売などでその支配権を発展させ、2017年1月までF1のCEOを務めていた。(c)AFP