【10月12日 AFP】イランのイブラヒム・ライシ(Ebrahim Raisi)大統領は11日、イスラム教国とアラブ諸国に対し、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)への報復攻撃を強めるイスラエルに対抗すべきだと呼び掛けた。

 ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)による7日の大規模攻撃で、イスラエル人ら約1200人が死亡。さらにイスラエル側からの報復攻撃により、パレスチナ側にも約1200人の死者が出ている。

 ライシ氏は11日夜に行ったシリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領との電話会談で「全てのイスラム教国、アラブ諸国、そして世界中の自由市民は今日、抑圧されているパレスチナ国民に対するシオニスト政権(イスラエル)による犯罪の阻止を目指し、真摯(しんし)に団結し、協力しなければならない」と訴えた。

 ライシ氏はさらに、近年イスラエルと国交を正常化させた、あるいはその交渉を進めているアラブ諸国を批判した。

 イラン大統領府は12日、ライシ氏が「シオニストによるパレスチナ人のジェノサイド(集団殺害)」を止めるために、イランは「可能な限り早く」イスラム教国と連携すると発言したとウェブサイトに掲載した。
 
 ハマスを支援するイランは、イスラエルへの攻撃を称賛する一方で、関与は否定している。(c)AFP