【10月12日 AFP】世界保健機関(WHO)は11日、欧州の65歳以上人口が来年には15歳未満人口を上回ると発表した。

 英情報サイト「Our World in Data」によると、世界的には2064年ごろに起きるとされている人口変動が、欧州では数十年早く起きると予測されている。

 WHOは「この傾向は社会・経済・健康面で新たな課題が生じることを意味しており、高齢化の影響を緩和するためには、健康的な老い方に焦点を当てる必要がある」と警鐘を鳴らした。

 欧州全域において平均寿命の延びは、しばしば健康状態の悪化と同義となっている。

 WHOは「高齢者が肉体的・精神的健康、自立、社会的幸福、生活の質を維持・向上できるようにする」ための施策が必要だと提言。高齢者向けのスポーツや文化活動を増やす政策も奨励している。

 またバランスの取れた食生活、週に最低150分程度の適切な強度の身体活動、バランス感覚や運動能力の維持、筋肉量や骨密度の低下を抑える活動などを健康改善習慣として挙げた。

 さらにこれらよりも高いレベルの身体活動を行えば、「全死因死亡率を35%減少させることができる」としている。(c)AFP